シミステツ

泣きたい私は猫をかぶるのシミステツのレビュー・感想・評価

泣きたい私は猫をかぶる(2020年製作の映画)
3.5
現実と理想。
クラスメイトから変わり者として扱われるムゲは、めげずに日之出にアタックし続けるも相手にされない日々。そんな彼女も猫でいるときには大好きな日之出のそばにいられる。

自分とはなにか。猫をとるか、人間をとるか。
アイデンティティ×恋の青春ファンタジー。

猫店主の存在がまさにアイデンティティへの問い。メタ認知の機能。
ムゲに冷たく太郎にデレデレな日之出の、
人間⇔猫という壮大なツンデレ実験でもある。

猫の時間が長くなった果てに自己分離していくムゲ。人間としての姿を取り戻していく過程でお互いをもっと理解したいと想い合うふたり。

あるがままの自分でいること、あるがままの想いを伝えること、大事ですね。
どんな自分でも、みんな、自分なんです。

設定も世界観も展開もいいなと思うけど、どこか気持ちが入らないというか共感の接点が難しかった。

ただ、エンドロールとてもよいです。