たむたむ

ビバリウムのたむたむのレビュー・感想・評価

ビバリウム(2019年製作の映画)
3.6
GEO宅も見放題終了作品も落ち着いてきたので、ずっとクリップに居座り続ける本作を解放するべく、アマプラのマイシアター+お試し加入。
無料期間内で、気になった対象作品をガンガン消化していきたいと思っておりますっ!o(^▽^)o

マイホームを夢見るカップルが、案内された奇妙な集合住宅地から抜け出せなくなり、さらに正体不明の赤ん坊を託されたことで次第に精神錯乱に陥る様を描いた、ロルカン・フィネガン監督による社会派風刺ラビリンス・スリラー。

いゃあ、とんでもなくアートで癪に障る作品でしたw
結局、謎だらけのままラストを迎えることになるけど、本作のタイトルは「生態動物園」という意味があるそうで、冒頭にあるカッコウの托卵シーンからも、舞台である「ヨンダー」の実態と、子供の正体が何となぁく読めてはきます。が、アクが強いので万人受けしないことだけは確か。

全く同じ外観の家が無数に連なる集合住宅地「ヨンダー」の風景が、まるでルネ・マグリット絵画のよう♡
こんな素敵空間1度行ってみたいー!と思うけど、さすがに1,2時間いたら飽きるだろうな(笑)
そこから終盤はエッシャーを思わせる世界観に一転したりと、監督のクリエイティブセンスを存分に感じることは出来ました(`•∀•´)✧

ちなみに、トムとジェマが暮らすことになる「ヨンダー」敷地内にあるNo.9の家。実は無限ループを示す数字らしく、「9の倍数は必ずそれぞれを足すと9になる」とか「どんな数字でも9をかけて、それぞれを足していくと9になる」そうで。。
数字に弱い私は解説を読んで、確かに…!と関心しちゃいました(笑)良く考えてるわぁ。

内容は『世にも奇妙な物語』を尺伸びさせたような話なので、冗長で退屈に感じる場面が多いものの、私のようにシュルレアリスムな世界観が好きな方は、映像だけでも楽しめるんじゃ無いかと⭐︎

新進気鋭のフィネガン監督ですが、間近に公開を控える新作には期待してます♪
たむたむ

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