サムネに惹かれて鑑賞。
主演も務めるスザンナ・ヨークによる原作『ユニコーンを探して』をもとに、幻覚に悩まされる女性の姿をエキセントリックな映像で描く、ロバート・アルトマン監督のキャリア初期作。
ちなみに、世界三大映画祭すべてで最高賞を受賞している監督だということを、恥ずかしながら本作をきっかけに初めて知りました(;´Д`A
怪談チックで印象的な音楽は、巨匠ジョン・ウィリアムズとツトム・ヤマシタによるものだそう。
ロンドンに住む児童文学作家のキャスリンは、夫のヒューが浮気をしているという謎の電話を受けた事をきっかけに、昔の恋人の幻影に苛まれ始める。その後、夫と共に田舎で静養することになるも、症状はエスカレートしていく。。
アマプラではホラーにカテゴライズされてましたが、ジャンルはサイコスリラーです。
独特なカットとカメラワークが印象的。
窓や鏡、カメラレンズなど、至る所に監視するものが溢れる部屋。降りしきる雨、鳴り止まない電話。。キャスリンは視覚と聴覚を介して、断続的に出現するイメージに囚われれてゆく。幻覚だと分かっていながら自分でコントロールする事も出来ず、どこに本物がいるのかも分からない。
本作に実体があるのは、恐らくキャスリンのみ。
何気に、登場人物たちの役名がキャストのファーストネームとシャッフルされているので、さぞや演じる方も混乱したことでしょう(笑)
アルトマン監督の作品は、大昔に『プレタポルテ』を一度だけ観たきり。なので、漠然と群像劇を多く手掛けているイメージだったんですが、そもそもジャンルが違うとはいえ、なるほどなるほど…改めて観ると嫌いじゃないかも?!