このレビューはネタバレを含みます
心臓発作で倒れ8か月ぶりに目を覚ました母をショック死させないために、東西ドイツ統一を内緒にしてこれまで通りの生活を演出しようとする息子とその周囲の人々を描いたお話。
コメディといえばコメディだけれども、母のために奔走するアレックスはかなり大変そうで辛い。
東西ドイツ統一後による生活の変化を学べる疑似ドキュメンタリー要素もあって面白かった。
同僚のデニス君が、自身の創作活動の肥やしになるとはいえいい人過ぎる。
それとララがめちゃくちゃかわいい。
デニス君が「2001年宇宙の旅」のパロディを映像に盛り込んだり、母の部屋を元通りにするシーンで「時計じかけのオレンジ」のパロディを入れたりとキューブリックネタが印象的だった。
終盤、これまで抱えていたアレックスの隠蔽活動への反対からララがアレックスの母に真相をこっそり打ち明けた後でも、アレックスの前では騙されたふりをしたまま「素晴らしいわ」と呟くシーンが結構好き。