湯っ子

逃げた女の湯っ子のレビュー・感想・評価

逃げた女(2019年製作の映画)
3.4
主演のキム・ミニの絶妙なふつうっぽさと透明感、ひなたぼっこしてるみたいな光に包まれた映像、面白いんだか面白くないんだかわかんない会話、変なズーム、そんなところたちがなんだか心地良くて、そして77分という短さということもあって、ちゃんと寝ないで観たけど、結局なんなの?で終わった。
結局なんなの?なのに、なんか観てしまう、私がわからないところに何か秘密を仕込んでいるのだろうかホン・サンス。それとも、こういう作風の巨匠ホン・サンスなんだよと思って観ているから、面白さとか意味とかをなんとかして読み取れないものかと私が頑張っちゃっているのかな。この映画がもし、無名の作家のものだったら、私はこんなに一生懸命観てないんじゃないかと思うところもあるし、こんなになんてことない(ように思える)内容で惹きつけてしまうのがホン・サンスのちからなのかと、思ったりもする。

<2022年の振り返り>

Filmarksを始めてから、知らなかった監督やいろんな作品と出会いました。今年を振り返ると、若い頃食わず嫌いで苦手に思っていたスパイク・リー監督作品を初めて観て心震えたことと、「ここに私がいる」と思えた「セイント・フランシス」がとても印象に残っています。
上半期の印象が薄れてしまってるのですが、U-NEXTからのお知らせだと、いちばん観た監督はケリー・ライカート、次点はダルデンヌ兄弟でした。この辺は上半期かな。
俳優だと、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」を全シーズン一気見したこともあり、上位を全てがGOTの俳優さんが占めていました。このドラマと出会えたのも、Filmarksのおかげ。

いつもいいねやコメントくださるみなさま、ありがとうございます。知らなかった作品、知らなかった監督との出会いをくださったのも、みなさまのおかげ。映画に限らず、たくさんの気づきをもらえました。Filmarksを始めて、少し視野が広かったような気がしています。
みなさま、本当にありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。良いお年を!
湯っ子

湯っ子