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アーニャは、きっと来るのcookieのネタバレレビュー・内容・結末

アーニャは、きっと来る(2020年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

スペイン🇪🇸との国境にあるフランス🇫🇷の山麓の村レスカンにバカンスで訪れたマイケル・モーパーゴが、実際にそこで聞いた話からインスピレーションを得て創作した児童書(日本では主に中学生向けに推薦されている)が原作📖
タイトルにあるアーニャというのは、ナチスの迫害から逃れた後、音信不通のままの少女👧

現在は住民80人ほどのその地で、村人や羊たちも参加して本作のロケが敢行されたという🎥
羊が連なって山道を登っていくシーンを始め、景観が美しい〜🐑🐑🐑
ハイジが出てきそう!💚
ドローンがいい仕事してる👍

ナチス占領下の1942年、ユダヤ人の逃亡阻止のためにドイツ軍が駐留するが、むしろドイツ兵と村人との交流があったり、戦火で娘を亡くしたドイツ兵もまた戦争被害者であることを知ったりと、皆戦争に巻き込まれてしまった同じ普通の人間なのだということが、少年の目を通して伝わってくる。

秘密裏にユダヤ人に協力していたのに、祖父がそれをバラした時には、どうなることかとヒヤヒヤ💦
そこから村を挙げての大作戦が展開されるところは感動もの✨
ジョー少年を始め名もなき村人たちが、他の誰かのために「正義」を貫く姿が美しい💫
他のドイツ兵に気付かせないよう振る舞う伍長にも同じ思いが見えた。

全員が救われたわけではないところは、リアリティがある。
敵国同士ながら温かい思い出を抱いて別れるはずだったのに、辛い記憶に変わってしまったラストが悲しかった💧

プラハの子供たちを救った「英国のシンドラー」ニコラス・ウィントンのことを、最近ドキュメンタリー番組で知ったばかり。こちらも迫害から人々を救ったのは民間人の力だった。
今まさに手を差し伸べられなければならない多くの人たちがいる現実にも繋がる作品。

透明感のあるノア・シュナップに加え、ジャン・レノやアンジェリカ・ヒューストン、トーマス・クレッチマン(「タクシー運転手 約束は海を越えて」のドイツ人記者役)といった深みのある俳優陣が良い味を出していた✨

【notes】
●原作者マイケル・モーパーゴがカメオ出演
●「どうして下着なの?」😁
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