貝

破壊の日の貝のレビュー・感想・評価

破壊の日(2020年製作の映画)
3.5
まずはこの世界の状況をいち早く映画にしたスピード感と言葉にならない空気を嗅ぎ分ける嗅覚に感動した。
目に見えないものに感情を乗せるような日本特有の宗教観というのか、それが持つおどろおどろしさ、神聖さを以ってその漠然とした恐怖心を映像化してる感じ。
この物語の渦中に私たちはいて、まだ誰もうまく言語化できなくて、この物語の続きが描けないことが叫びとして表現されていた気がする。

それを表現する音楽としてGEZANが使われたことに100パーセント納得できたし、この作品の中での音楽の力強さ尋常じゃなかった。
ラストの「変われ」の一言に泣きそうになった。言葉のひとつひとつがパンチラインだった。
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