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海辺の家族たちの福福吉吉のレビュー・感想・評価

海辺の家族たち(2017年製作の映画)
3.5
◆あらすじ◆
人気女優のアンジェルは父が倒れたことを知り、20年ぶりに故郷に帰ってくる。長兄のアルマン、次兄のジョゼフに迎えられるアンジェルだったが、父とは会話できず、兄たちともぎこちない関係になっていた。しかし、日々を過ごすうちに様々な出来事が起こり、アンジェルたちは絆を取り戻していく。

◆感想◆
穏やかな海辺の田舎町を舞台に20年ぶりに再会した兄妹とその周囲の人々が様々な出来事の中で絆を取り戻していく姿を描いていました。舞台となる海辺の田舎町は異国情緒あふれる建物や海辺の風景がとても素敵に感じました。

アンジェル(アリアンヌ・アスカリッド)は20年前に娘を亡くして以来、故郷を離れて女優として生きていました。父が倒れたことにより故郷に帰ってきましたが、彼女自身はやむを得ずという感じが強いようでした。

長兄のアルマン(ジェラール・メイラン)はレストランの料理人で故郷を地道に守っており、もっとも故郷に愛着を持っており、一方、次兄のジョゼフ(ジャン=ピエール・ダルッサン)は若い恋人を連れており、少し変わり者という感じで、それぞれ個性があって良かったと思います。

3人の兄妹が20年ぶりの再会後、父のこと、アンジェルの娘のこと、故郷のことなど過去について思い返しながら、日々を一緒に過ごしていくうちに周囲の人々の関係もあって変化していくストーリーがずっと続いていきます。そこには劇的な変化ではなく、少しずつ現実的な変化であるため、テンポが緩い本作ながら自然とその流れを受け入れていました。

ストーリー終盤に劇的な出来事な起こるのですが、その出来事について描かれるシーンが短いため、少し消化不良のように感じました。それまでの流れをもう少しコンパクトにしてもっと時間を割いて描いてほしいように思いました。

地味ながら過去を思い返し、新しく現在に生きる希望を見出す人間ドラマとしてなかなか面白かったと思います。

鑑賞日:2024年7月1日
鑑賞方法:U-NEXT
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