ゆき

君は永遠にそいつらより若いのゆきのレビュー・感想・評価

4.1
欠落

希望と現実は相いれない。
「ずっとずっと、一生気にしてる」こんなとっ散らかった言葉で救われる人もいると思う。
死や生命力、日常の喪失感を軸にして展開する一作。
決してリズミカルな物語ではないけれど、大切にしたい言葉と温度で溢れてた。
なにより牡蠣パーティーのシーン、二人の空気感がすごく良い。
すでに十分なくらい人の痛みに敏感な彼女の人生はちょっと先の将来に向けて悩み続けるんだろうなあ。
不器用くらいでバランスの取れる人と一緒に居られるってすごく贅沢だ。
×××
長身のホリガイは大学卒業を間近に目標だった児童福祉職への就職も決まった。偶然出会った一つ年下のイノギ。ホリガイは手持ち無沙汰な日々の中で葛藤し、喪失感を向き合っていく。
ゆき

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