あまり扱われない、目を向けられないものをたくさん扱ってくれている映画だと思った。
色々なことを訴えたいんだという意思が伝わった、だからこそ人によってはテーマがありすぎてとっちらかってる印象を持つ人もいるかもしれない。
観た後、心がかき乱されるものだったかというとそうではなかった。
観た人の立場、状況で感じることが変わる映画なんだろうなと思った。映画って全部そうだけど
例えば、ホリガイさんと同年代で性交渉がまだな人は、ホリガイさんと自身を重ねてもっと感情に共感できたかもしれないし、世代が上の人たちに理不尽で苦しい目に遭わされているor遭わされた過去を抱えている人は、ホリガイさんとイノギさんのやりとりに救われたかもしれない。
身近な人を突然亡くした人も、同じく。
私はどれでもなかった。
もちろん中高生の頃とか大嫌いな大人ばかりだったし、今も理不尽なこと言ってくるおっさんとかと話さなきゃいけない時は苦しくなるけど、イノギさんに比べたら、わかるって言えないって思ってしまって。
この過去をもつ人に比べたら私はちっぽけすぎて、なんか簡単に共感しちゃいけないような気がした。
イノギさんを隔ててしまう自分が嫌だなって思いながら、現実はこうかって思った。
悔しかった話を聞いて、その場にいてあげたかったっていう言葉を普段かけている側だけど、言われた側ってこんな感じなんだと初めて知った。結構きれいごとなのかも、じゃあどうしたらいいの？
私はやっぱり自分を卑下しすぎる人が苦手かもしれない。前半のホリガイさんを見ててもやもやしてしまった、佐久間由依さん再現度高い…。自分も気をつけます
