木蘭

粛清裁判の木蘭のレビュー・感想・評価

粛清裁判(2018年製作の映画)
1.3
 専門家を大衆と対立させ、恫喝して利用すると言う方策は現代性を帯びるテーマなのだが、恐ろしく退屈!

 それはそうで、裁判などと言うものは退屈なもので、ましてや被告人が告訴内容を受けいれ対立軸が無いのだから尚のこと。
 現代人はコレが定型の茶番劇なのは分かっているのだから、延々と茶番を見せられるのも辛い。
 被告人なり、検事や判事に焦点を合わせて編集したならば、もう少し見れたかもしれない。

 それならば記録映画に徹しすれば良いのに、当時の空気を説明したいのか、間に街頭デモの映像を挟むのは蛇足。

追記:
 これは産業党事件の裁判を記録した(むしろ裁判自体がプロパガンダ映画の為のロケ)1930年制作の『13日』を再編集した物で、オリジナル作品を観たら(Youtubeで観られます)、プログラムなどで監督が別の記録フィルムから持ってきて差し挟んだと書かれている街頭デモのフッテージも元々あるんだな・・・。
 45分にまとめたプロパガンダ映画の未使用フィルムを使って123分に伸ばしてみました・・・さぁ、何が見えますか?という現代アート的な作品です。覚悟して観ましょう。
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