このレビューはネタバレを含みます
?!
最後は知ってたけどやっぱり痺れるね。
こええ。
学者を槍玉にあげて見せしめとして利用する図、少し学術会議問題の時にあった云々に通じるものを感じた。
学者の持つ「既得権益」を掲げ、大衆と分断する。真に崇高なのは労働者であってプロレタリアートだと団結力を高める。
罪は素直に認めさせ、「産業党」という陰謀について、徹底的に問い詰め、明らかにしていく。問い詰められてる時に言い逃れしようとする感じとかがリアル。本当に「産業党」が存在するかのように、その像が出来上がっていく。
そして最後には、資本主義復活を目論む「産業党」なる団体のリーダーたちが「僕たちが間違っていた。政治的に幼稚であった。」と社会主義へ白旗を挙げる。
社会主義という「正義」を演習する。
資本主義を叩きのめし、社会主義こそが正義だと見せつけるこの裁判は、見事民衆を扇動し、裁判所の外では「ボリシェヴィキ万歳!ウラー!」と騒ぎ立てる。そして資本主義復活を目論むリーダーたちに「銃殺刑」を要求する。
見事、銃殺刑が決まり、「悪」が殲滅されると、大衆は大きな拍手を持って歓喜の表情で迎える...。
恐ろしい...。