「夜と霧」に続いて鑑賞したので、歴史的背景を無視して傍若無人な態度の観光客はけしからんとか、つまらない感想を述べたくなるが…重要なのはそこではないのではと思った
この映画は映像の使い方が極めて冗長で、映画としてはハッキリ言って退屈だが、それは映像に映る彼らの様子からも伝わってくるが、ツアーに参加している観光客もおそらく同じことを思っていて、鑑賞者は彼らの退屈さを体感しているのだということに途中で気づいた。もし自分が同じガイド付きツアーに参加していたら、同じような行動を絶対に取らないとは思えない。
結局、人間は間違いを繰り返してしまう生き物だということが本質なのではないかと思った。時が流れるにつれて、脅威がなかなか身近なものとは思えなくなっていくのはある程度仕方ないのかもしれない。
個人的には観光目的であっても、負の遺産を訪れる(=少しでも学びたいと思っている)人がまだ沢山いることは、少なくとも悪いことではないと思うけど…。これから先はどうなるんだろう。少し怖いね。
