れん

水を抱く女のれんのレビュー・感想・評価

水を抱く女(2020年製作の映画)
4.5
水のように掴みどころのない愛の形に囚われ悲劇的な運命を背負いながら迷い揺れ動くウンディーネ。その運命にむしろウンディーネの神話、寓話から脱却しようと抗うような内に秘めたる一面ものぞかせより一層の切なさ悲しさ悲壮感が漂う。脆さや壊れやすい物のモチーフ小道具使いも秀逸で一度壊れて表面上は元通りに修復できたとしてもまだまだ不安定な危うさが付き纏う。浮遊感のあるファンタジックで詩的な美しさと怖さが味わいを深くする。
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