ゆき

セイント・フランシスのゆきのレビュー・感想・評価

セイント・フランシス(2019年製作の映画)
4.1
感情

自分が招いた現状を認めるのって難しい。
何に悩んでいるのかすら見失いつつある迷路の手前で、外的刺激は絶え間なくやってくる。34歳、何をする?
そんなブリジットの日常が刺さりすぎて八つ裂きになるかと思いました。笑
同級生との比較、感情世代と称した年下との関係、両親。
フランシスのストレートな表現はクスッと笑えるものも辛辣するぎるものもある。
「恋人」という確立した関係に至らない彼の言葉も、そう。
フランシスの両親である彼女たちの感情の波はとてもリアリティがあったし、「この世界に子供を生むのは可哀そう」という話題、すごく共感する。家族って難しい。
度々出た、読み聞かせのシーンが印象的な一作。
ナニーという制度、初めて知ったけれどより家族に近い関係性なんですね。
「血」を露骨に見せるのはどういった意図での演出だったんだろうか。

***
34歳、独⾝。学歴もなく仕事にも満足はできていないブリジット。夏の間、ナニー仕事を得た彼女は、フランシスとその両親と出会い少しずつ変化していく。
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