このレビューはネタバレを含みます
処刑から逃れるためにペルシャ人であると偽り、ペルシャ語を学びたいナチス親衛隊の大尉に架空の言語を指導するユダヤ人の青年のお話。
序盤は生き抜くために必死でペルシャ語を創作する姿が描かれ、緊張感あふれるショーシャンクの空に的な脱走もの、と思いきや途中から主人公は(結果的には助かるが)自ら処刑される選択をします。
終盤にかけて登場人物それぞれの執念がちょっぴり控えめなせいか開放感のあるエンディングにはならず、斬新なあらすじや予告の雰囲気と比較して本編のエンタメ性は控えめ。
本物のペルシャ人が捕まって引き合わされそうになるシーンも、本物を殺害するというシンプルな手段で切り抜けたので、もう少しひねりが欲しかったかな?
生きるために覚えた同胞の名前が彼らの処刑後も残り続けるラストの演出と、架空のペルシャ語で心の内を話す大尉のシーンは印象に残りました。