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Bloody Nose, Empty Pockets(原題)
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『Bloody Nose, Empty Pockets(原題)』に投稿された感想・評価

CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

4.0
【レールから外れた者の小さなコミュニティ】
第70回ベルリン国際映画祭パノラマ部門で上映されたラスベガスにあるBAR《The Roaring 20s》の日常に迫るドキュメンタリーを観たので感想を書いていきます。

ラスベガスにある寂れた風貌のBAR。そこでまるで映画のワンシーンのように朝まで呑み、酔いつぶれた客をなだめるマスターが映し出される。「あと一杯...」と言う客に対して、もう朝だよと促す。ヨロヨロと客は化粧室で身支度を整え、「すまねぇな」と出ていく。本作は、そんなBARのワンシーンを捉えていく。このBARにやってくるお客さんは、ちょっと社会のレールから外れた変な人ばかりだ。アル中だったり、余所に居場所がなかったり、働いたら負けかなと思っている人もいる。そんな人にとって、外の世界は過酷であることを象徴するように、ドギツイフィルターをかけた画で外を描写し、このBARの温もりを強調する。その対比により、我々観客もBARの常連になったような気になる。BARには独特な村社会文化が存在し、通って仲間と認められるまで居心地が悪かったりする。その通うプロセス抜きに、BARの村社会的ノリを堪能できるのだ。

「仕事にいきたくねぇよ」と愚図る男をなだめる。心の膿を吐き出させ共有する。客、マスターの垣根を超えて感情を共有していく空間の多幸感がそこに漂う。時に喧嘩に発展するが、それを「ようよう、オメェさんヨゥ」と止めに入る場面は風情があります。また、誕生日を祝いインスタントカメラで撮影をしたり、マスターも外へでて花火をしてはしゃいだりする姿には、少し遅れた青春を感じさせます。

WebマガジンSLANTのインタビュー記事によると、本作は2009年に監督がラスベガスを訪れた際に構想が作られました。当時のアメリカはリーマンショックによる大不況であり、快楽の場よりも世界の中で生きていくための場所を求めていた時代。その一つの場としてのBARを捉えようとしたとのこと。10年前に撮っていたら、もっと未熟な作品でマーティン・ベルの『子供たちをよろしく』やクシシュトフ・キェシロフスキの『デカローグ』のような作品になっていただろうと語っていました。

日本公開は、厳しそうな作品でありますが、BAR好きには是非観てほしい作品です。