のんchan

瞽女 GOZEののんchanのネタバレレビュー・内容・結末

瞽女 GOZE(2019年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

レトロなミニシアターにハマった日。
この作品も気になっていた1本。

《瞽女》を読める、書ける日本人は少ないだろう。
若者はこの文字を無縁、関係ない!と言うのだろうか?
Filmarksユーザーの鑑賞者数も少ないし、評価点も高くはないのが非常に残念‼️

1つ前に観た作品(発達障害者の話)も良かったが、その後直ぐに此方を観たら、同じ障害を持つ方を扱っている作品で、国も時代も全然違うけど、なんだか感動度合いが違った気がした。
日本人だし、私は新潟市出身だからだろうか?
祖母から"ごぜさん"の話を聞いたことがあった。
新潟だから、地方放送かNHKか?特集も組まれた事もあった。
実在した人物の話は大変に興味深い。


【瞽女】とは...三味線を奏で語り物などを唄いながら、各地を門付け(日本の大道芸の一種であり、民家の門口に立って金品を受け取る形式の芸能)して歩く【盲目の女旅芸人】のこと。江戸時代まで全国各地に瞽女が存在したが、明治期に越後・新潟にだけ残り長岡地区と上越高田地区の二つの集団が生まれた。

この作品は新潟の長岡地区の小林ハルさんの伝記物語である。

小林ハル略歴
1900年(明治33年)新潟県三条市で出生
生後100日で失明
5才 瞽女の親方に弟子入り
9才 初の旅回り
昭和48年に福祉施設に入所するまで瞽女として生きる
1978年(昭和53年)記録作成等の措置を講ずべき無形文化財として認定
2001年(平成13年)三条市名誉市民
2002年(平成14年)吉川英治文化賞受賞
2005年4月25日 盲養護施設胎内やすらぎの家にて永眠105才


物語は生後から幼少期、少女期、成年期と変化し、瞽女として各地を回り弟子が付き、立派な親方瞽女として生きるまでが描かれている。

暮らしむきの良い庄屋で生まれたハル。溺愛してくれた父を2歳で亡くす。盲目の為、行く先を占い師にみてもらい、爺様が瞽女になる事を決めた。それまで優しかった母は、ハルの一生を思い遣って心を鬼にして物凄く厳しく躾けた。それは母が子を思う愛情だったが、残念ながら小さなハルにはそれを理解出来ず気付かずのまま。フジ親方に付いて旅に出るが酷くイジメられた。その後、母を病気で亡くすがハルは涙一つこぼれなかった。
親方を変え、長岡のサワ親方からは瞽女の心得等を学び全てを吸収した。サワは優しく賢くハルを育てた。ハルもサワを第2の母と思って慕った。
だが、才能のあるハルを嫉妬する仲間もいてまた酷いイジメを受け、棒で殴られ局部を傷付けられ、子供の産めない身体にさせられた。医者が転んだだけでは無いと不思議がったが、仕事が無くなるのを恐れ真実を隠し通した。《映画の中では出て来ないが、実際にはハルも夜這いする男から身の安全を守るのが必死だった》
耐え忍びながらも着実に技術が備わり、そののちは、自分の少女時代のような弟子が付く。親方として厳しく指導していた時に、脳裏には母の厳しい躾けが浮かぶ。その時にようやく母の慈愛の深さを知る...これは母と娘の物語でもある。

エンディングで小林ハルさんご本人が96歳時での熱演熱唱が聴けます♬感動🥺

その映像に重なり文字で表されるが、現在の福祉活動へ繋がった始まりだったと。


✨キャストが豪華、皆が素晴らしい✨

ハルの子役:川北のん、巧い👏歌も上手いし演技がズバ抜けてる《やっぱり、のんちゃんってスゴイ😅👍》

ハルの成年役:吉本実憂 綺麗、歌バッチリ

母:中島ひろ子
父:渡辺裕之
祖父:綿引勝彦
祖母:左時江
サワ親方:小林綾子 おしんが立派な親方に
親しょ:宮下順子
少女瞽女ハナヨ:川北れん
フジ親方:冨樫真
占い師:小林幸子  新潟出身だからね
田中健
国広富之
本田博太郎
寺田農
草村礼子
渡辺美佐子
奈良岡朋子(語り部)


新潟の四季折々の風景が美しい。
新潟弁(7割ほど合ってたかな?)
昔は女性も自分の事をオレと言っていた。
(祖母もそう言ってる時あったし、母がわざと?オレと言うことがある💦)

全国的にこれから上映される地域もあるようなので、未見の方、ぜひお勧め致します‼️

☆映画館・上映スケジュール
https://goze-movie.com/theater.html
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