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ブックセラーズのenniのレビュー・感想・評価

ブックセラーズ(2019年製作の映画)
5.0
フランが出てる時点で最高なんですが。
全てが良かった。本を愛でる人に悪い人はいません。絵画との価値の違いについて言及しているシーンが個人的にはとても良かった。
紙の本の素晴らしいところは、その所有者の生活や当時の時間が染み込んでいるところにある気がする。書き込みや、書記が後世に価値として見出される可能性はデジタルにはない。装幀とかもね。
このドキュメンタリーで扱っている本はどれもただの古本ではなくて希少価値の高い本ばかりだから、古本屋やディーラーが語る全てを理解できたわけではないけれど、本好きの一人として共感できる部分が多々あって同じ人間なんだと思った。淡々と各々のインタビューが展開されているだけだけど、なぜこの業界にのめり込んでいったのかを話す時の顔がみんな良かった。面白くて仕方ないんだろうなという顔。良い仕事してんな、って感じ。まだ見ぬかっこいい装幀の本を求めて古本屋を日々彷徨う全私が憧れて泣いてた。
山積みの本の中にも、大体どこにどんな本を置いているか自分では把握しているというところとかね、めっちゃ分かる〜。
街の本屋に行きたくなるよね。NHKのドキュメント72時間をそこでやってほしい。
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