このレビューはネタバレを含みます
苦しい映画でした
みんな怒りと罪悪感と後悔を持っている
まぁ人間なんてそんなものかも。
ラストは少し明るい気分で終われたが、何度も見返す勇気?はない
どうしてもモヤモヤするのが、ラスト近くで松坂桃李がキーホルダーを見てから謝り続けたこと。
誰かが、あれは事故の瞬間を改めて思いだし、尊い命を失ったことへの懺悔だろうと書いていたが…
私はもしかしたら、店長が彼女に何かしようとしたんじゃないか、それであれだけの勢いで逃げたんじゃないか…と思ってしまった
それまでは娘が万引きしたことを頑なに信じなかった父親に対して、怒りのようなものを持っていた店長も、万引きのことは認める気持ちが出てきた父親に、怒りで誤魔化してきた真実に向き直ったときに、とてつもない罪悪感が襲ってきたのではないか。
彼女がいない今、それが店長の「空白」
父親と娘が描いた「空」とイルカの「白」の『空白』に対して、店長の『空白』は物凄く後味が悪い