不運の連鎖、でも誰も悪くない。みんながみんな自分の人生に精一杯で、時になにかを蔑ろにしてしまったことによる後悔や不幸が訪れるきっかけがある。ただそれだけなのだけど、そんな時、私たちはどんな行動をするのか。
107分間、「正しいこと」「正しくないこと、悪いこと」とは何なのか問われている気がして、居心地が悪かった。性善説を主張する訳ではなく、単純に善人とか悪人とか、そういったカテゴライズは無意味で、危険なのだと思った。
藤原季節の、絶対にどこかに存在する人物に擬態するような演技力と伊東蒼の儚さに圧倒された。『湯を沸かすほどの熱い愛』『島々清しゃ』のあの子だったのか…と時の流れと成長に驚いた。素晴らしい映画。
