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スコルピオン テロリスト制圧指令のesのレビュー・感想・評価

3.1
映像自体は結構好み。脚本の描き切れていない感じが残念だった。

ウズベキスタンは北と西にカザフスタン、南にトルクメニスタンとアフガニスタン、東にタジキスタン、キルギスと接する中央アジアの国。ソ連から独立後、長期に渡り独裁政権を敷いてきたイスラム・カリモフが2016年に死去。恐怖政治を行った独裁者ではあったが、不安定な中央アジアの4ヵ国と国境を接しながらも人口と軍事力で自立した国家を作り上げた。
そんな独裁者が亡くなり中央アジアの要となる国が不安定になればカザフスタンを挟んだロシアや産油国と国交のある諸外国も影響を受ける。ウズベキスタン側にももっと面倒な事情も沢山あるけどそこら辺はきっと国内で製作する限りは描けない。
そんな感じで国内外あらゆる人々の利権が複雑に絡んでゆくので、分かりづらい。

ウズベキスタンは国民の殆どがムスリム。戒律に関しては緩やかで飲酒もする。
イスラム教では家庭内の教育者は母親だし、兄弟達は皆平等に育てなければならない。
自分の息子に愛が偏らないように兄を少し多めに褒めたのが裏目に出たのかもしれない。イスラム圏の家族の繋がりの深さは、日本人の感覚では理解が難しい。

ラストに関しては、道を外れた弟には死後も真っ暗闇に進む道しか開かれないという事なのか。
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