Larx0517

Jonas/ジョナスのLarx0517のレビュー・感想・評価

Jonas/ジョナス(2018年製作の映画)
3.4
「過去」の心の傷が、今もうずく。

「あれから18年経った」

思春期と現在が並走して描かれる。

サスペンスタッチに、「過去」を匂わせる。

ファスナーが閉じるように、少しずつ現在と過去がつながりだす。

18年前、その時から時が止まる。
自分を失い、道を失い、人生に迷う。
幸せになる価値がないように。
自らを罰するように。

「存在しない何かを求めていた」

「面影」につきまとう。
すがりつくように。
贖罪のように。

フランス映画らしい、分かりやすい「答え」を示さない。
ただ抒情的に淡々と描く。

空白が生まれ、心に余韻が残る。
水面に波紋が幾重にも広がり続けるように。
Larx0517

Larx0517