YANAREN

Swallow/スワロウのYANARENのネタバレレビュー・内容・結末

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

持論だが、良い映画は賛否両論あるものだと思う。この作品は、観る人に「衝撃+なにか」を与える一作だ。「なにか」は人によってネガティブなものにも、ポジティブなものにもなりうる。
私は、観てよかったな、と思った。

主人公・ハンターのとった行動は、社会通念上は正しいものと言えないかもしれない。しかし彼女の感情を丁寧に描写しているため、それが理解できなくもない。だから余計に辛くなる。

対照的に夫の行動には理解の余地がなかった。お世話になっていたとはいえ住み込みの看護師として男性を迎え入れたり、センシティブな事実を身勝手な理由から周囲に話したり…
邦画「朝が来る」で親戚に秘密を漏らしたひかりの母親を思い出した。途中からハンターも蒔田彩珠に見えてきたから不思議である。

終盤、実の父親に会いに行ったシーンが印象的だった。恐らくハンターは本当に何も考えず彼の元へ行ったのだと思うし、本当に実の父親は過去の行いを悔いているように思った。
彼が幸せな家庭を築いていたのは、ハンター自身もこれからの人生を明るいものにできるのだということを暗示していたのではないだろうか。

ホラーやスリラーとカテゴライズされることで敬遠する人が出てくるのが勿体ないように思う。多くの人に観てほしい作品だから。
かといってどのジャンルにすべきなのかも分からないのだが。

Swallow・・・飲み込む
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