デニロ

れいこいるかのデニロのネタバレレビュー・内容・結末

れいこいるか(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

娘れいこを囲んで海辺で遊んでいる夫婦。夫は作家を目指しているが作家としての収入はない。賞を取って来年は旅行に行くぞー、とか叫んで妻とれいことはしゃいでいる。そんなとき妻のポケベルが鳴る。ひとり離れてその数字メッセージを読み取る。

次のシーン。父とれいこは借家の前で母親の帰りを待っている。遅いなあ。呼んだら帰って来るよ云々。が、ホテルで男と睦み合う妻。夫の稼ぎがないので隠れて売春をしている、そんな性の話になるのかと思った。『赤線地帯』かと。

1995年阪神・淡路大震災。娘を失い、それぞれの喪失感の果てふたりは別れる。そしてふたりのその後が動き出す。女は泣けなくなり、男は勃たなくなる。そんな23年間の女と男の物語だった。

大胆に省略しているので、途中あれれ、と思う瞬間があるのだが懸命に物語を組み立てて繋げてみます。観た人の想像力によってその物語は違うのだろうけれど、それはそれ、なかなかに楽しいものです。
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