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100日間生きたワニのtackyのレビュー・感想・評価

100日間生きたワニ(2021年製作の映画)
4.0
ワイドナショーなどでも取り上げられた、SNSの4コマ漫画で、かなり話題になったが、映画やグッズといったマーチャンダイズが絡んでからは、かなり批判されていた記憶がある。

それでも原作の発想は非凡なものがあり、100日に向かってカウントダウンしていく中で、100日以降を想い、哀愁感漂う内容に感動した。
しかし、映画となると、4コマ特有の「あと何日」というカウントダウンが使えないし、一話ずつ完結するから哀愁があるのであって、映画の流れの中では、その良いところが発揮できて無いようだった。

それでも、前半の順調な毎日が向かう、桜舞い散る希望の日が、突然の悲劇から、後半の梅雨の雨が降る喪失感の日々に変わる演出は、素晴らしい。

前半の主人公と周りの関係が、とても暖かい気持ちで満ち溢れているのを観て、心穏やかになり、
100日後を描き、喪失感を拭いきれない周りが、やがてそれから立ち直り、希望を観せる演出には感動した。

1時間の短い中に、周りとの関係や友情、恋愛などを盛り込み、最後にそれぞれの主人公への想いを描きながらも、前を向いて歩み出す人生の大切さを、観せてくれたと思う。
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