shiro

護られなかった者たちへのshiroのネタバレレビュー・内容・結末

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ジャンルとしてはミステリーなのでエンタメに寄るのは分かるけれど、それでもセリフや立ち回りがエンタメに寄りすぎてていまいちノれなかった。

キャストは最高でした。
佐藤健さんをはじめ、阿部寛さんや清原果耶さんも良かった。健くんの演技に至っては半端ない。目だけで物語る。

ただ正直、今から人殺します。のタイミングで
「災害は、、、怪物、、、」
みたいな話するのはマジでシラケる。😇

キャラクター達が「自ら喋っている」というより物語のために「喋らされている」感が否めない。
原作のセリフなどを忠実に再現しているからこそのものなんでしょうね。仕方ないとも思います。

あといい加減殺害現場で吐いちゃう刑事はさすがに見飽きましたね笑

劇場内けっこう鼻すすって泣いてる人とかいたけど、どの辺に感動したのか気になる。
自分の場合は感動するとか言うよりずっとニヤニヤしてる保健福祉センターの役員どもへの怒りが大きすぎて泣く余地すらなかった。彼らにも彼らなりの正義みたいなとのはあったみたいだけど。

俺らは国という「システム」に腹が立ってしまうようだけれど、結局は人間。忙しいと疲れるし、間違うこともある。

テーマ性はやはり震災から10年経った今だからこそ刺さる意義のあるものだったように思える。
震災と、それによって失われたもの、失わなくて済んだはずなのに護られなかったために、失われたもの。
その傷跡はまだ消えていないこと。
まだ終わっていないこと。

この現実を風化させない為にも、今の時代に意義のあるいい映画だと思います。

学生服姿のかんちゃんかわいかったです。
shiro

shiro