ふみ

護られなかった者たちへのふみのレビュー・感想・評価

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)
4.3
宮城県にて全身を縛られ餓死させられる事件が多発。被害者は人格者として親しまれ怨恨の線は薄いと思われたが、刑事はある孤独な男をターゲットに捜査を進める話。

東日本大震災×生活保護というダブルで重いテーマを扱ってるので開始30分くらいでもう精神的に来ます。でも東北人として、日本人として、知らなければならない事実がある気がしました。フィクションですが、今日もどこかで同じように死んでいる人がいるかもしれない。

日本の生活保護は海外に比べて受給率はかなり低いそう。でも不正受給等の問題は絶えず起こるため厳罰化が図られ、余計に本当に助けを求めている人の所に届かない。そして血縁関係のある人々全てに金に困ってるから助けてくれと連絡を取らなければならない屈辱。もし自分だったらと思うとプライドが傷つくどころじゃないと思います。職員の方が悪いとかではないし、悔しい気持ちをどこにぶつければ良いのか分からない。だからせめて手の届く範囲の人は助けられれば良いなと思いました。
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