このレビューはネタバレを含みます
東日本大震災で全てを失い、1人になってしまった少女(幹ちゃん) 老婆(けいさん) 青年(利根)の3人の過去
と
生活保護の辞退を促されたことで 生活保護を受けることができず 餓死してしまった けいさん に対し 生活保護施設の職員に対する憤りから起こった殺人事件
そして
その殺人事件から8年後、さらにこれから起きようとしている殺人事件
の三時系列を軸に話が進んでいく。
主な主人公は 佐藤健演じる 利根で、犯人役として物語がすすむ。
物語はずっと暗く重い。
生活保護を辞退する方もいるんだなあと知った。
物語終盤では 犯人は利根ではなく、幹ちゃんだったことが判明し、利根は幹ちゃんの罪を被って服役していたことが分かりとてもしんどくなった。
佐藤健が罪人を演じるのが上手すぎて 悪い人じゃなくて本当に良かったと思った。
さらに ずっと事件の操作をしていた刑事(阿部寛)の行方不明になっていた子供もどうなったかが分かって少しスッキリした。(悲しいけど)
震災という誰のせいにもできない自然災害によって失われた命は 怒りをどこにも向けることが出来ない。
でも 救えた命をみすみす放置して救わなかったのは 現在の生活保護法は如何なものかと思った。
現実に蔓延っている問題だと思うのですごくリアルで身近にどこにでも起こりそうで怖かった。