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護られなかった者たちへのriruのネタバレレビュー・内容・結末

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

震災(津波)がテーマとなっている様で初めから重く冷たい雰囲気だった。人の暖かさと冷たさを同時に感じる物語だった。ずっと利根泰久(佐藤健)が犯人かと思いきやまさかの展開。自分は最後明かされるまでふたつの事件の犯人に気づけなかった。
縛られた状態で餓死した遺体が見つかるというかなり衝撃的な事件で、どんな展開になるのかひきこまれた。サスペンス好きなのかも。
ケイさんが繋いだ3人の縁でお互いを支え合い、最終的にはその縁と環境に飲み込まれてみんな堕ちてしまったような印象を受けた。(亡くなり、放火し、殺人し)
だけど家族が居らず生きる希望も無くしていたような3人にとって、生きる為に必要で、大切な縁であったとも思う。

避難所で暴れて抑えられ、泥の水溜まりに顔を半分突っ込んで叫び続ける利根の姿がかなり印象強く残っている。
暴れ叫ぶことでやり場の無い気持ちをぶつけつつ、子供に優しくすることも出来ない現状を嘆いているように見えた。
ラストシーン割と泣きそうだった。
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