千里

君が世界のはじまりの千里のネタバレレビュー・内容・結末

君が世界のはじまり(2020年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

トレイラーに惹かれて観賞。前評判も良いみたいだったから期待していたけど、これは期待以上の良作!都会人から見たら何もないに等しい田舎町を舞台にした、それぞれ問題や葛藤を抱える高校生たちの物語。

6人の高校生たちの心情描写もきちんと掘り下げられてて見事だったし、それを群像劇の面白さにきちんと繋げられていたのも良かった。

思い通りにならないことへの怒りを、何もないから気が狂いそうと叫ぶ精一杯の気持ち。何もなくてもそこにあるもので悩んで、傷ついて、成長していく。

物語のテーマに殺人事件を絡ませていたところもポイントで、加害者が何故そういう行動を起こしてしまったのかを考えるシークエンスは今作らしさなのかな、と思う。

縁の隠された想いが明かされた上でそれまでの描写を振り返ると、琴子に怒りをぶつけられた後は苦しそうにしていたのにも納得。細かな描写が良い。

あとショッピングモールを舞台に深夜にはっちゃけるシーンはあまり見たことないない新鮮味があったし、そこで流れるブルーハーツがまた良い味出してて良かった!でもあれでお咎めなしなのは凄い!笑 警備員さん良い人過ぎる!

主演の松本穂香さん、最近ちょいちょい色んな作品でお見かけするけど、私が観た中では今作の縁が断トツでハマり役だったと思う!今後注目していきたい!
千里

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