たむ

沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~のたむのレビュー・感想・評価

3.3
パントマイムの神様、マルセル・マルソーさんが占領下のフランスでユダヤ人孤児を救っていた、というこれもまた驚きの実話です。
オードリー・ヘップバーンさんもレジスタンスに参加していたと聞いたことがありますが、偉大な人物には驚くべき物語があるようです。

本作もホロコースト映画としての恐ろしさ、悲惨さが描かれますが、SSも娘がかわいい親であり、普通の人だったと描かれます。
普通の人々が何かのきっかけで悪魔のの行為を行うようになる、戦争の怖さというものを感じさせます。

ただ、映画の構成としては若干混乱します。
両親を亡くした娘から、驚くべき話を聞いたと兵士たちに語り出すパットン将軍の視点からマルセルの物語に入っていきます。
観ている間は強くは感じませんが、結局誰の何の物語かが、複雑になってしまいました。
映画の中で何度も回想されるよりは良い、と思いつつ、シンプル・イズ・ベストな気もする映画ですね。
たむ

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