ハリウッドで初めて年間100万ドル稼いだスター、メアリー・ピックフォードの初期短編。デビュー1年目のリリアン・ギッシュがエキストラ出演。「紳士は金髪がお好き」の原作者アニタ・ルースの最初の脚本。
メアリー(ピックフォード)の母は、死の床で牧師(ライオネル・バリモア)にお金を預けた。苦労させてきた娘にささやかなお洒落をさせてあげてほしい、ケチな夫に隠れて貯めてきたお金なのでこの事は娘にも言わないでほしいと。数日後、牧師は約束通りメアリーが欲しがっていた帽子を買ってプレゼントした。ところが、二人の仲が町の噂になってしまう。。。
内容、映像共にささやかな小品。見どころはキャストの顔ぶれ。
ピックフォード(当時20歳)は、15歳の女優デビューから世話になったグリフィス監督の元を本作を最後に去る。そして、彼女の紹介でグリフィス組に入ったばかりのリリアン・ギッシュ(当時18歳)が、1カット(教会出口シーン)エキストラ出演している。二人は映画デビュー前の劇団時代からの友人で、ギッシュの自伝には本作の撮影後にピックフォードとアイスクリームを食べた微笑ましい思い出が書かれていた。
※ピックフォードは1919年に、グリフィス監督、夫のダグラス・フェアバンクス、チャールズ・チャップリンらと映画会社ユナイテッド・アーティスツを共同設立する。