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めぐり逢えたらのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

めぐり逢えたら(1993年製作の映画)
4.3
ボルチモアの新聞記者アニー・リード(メグ・ライアン)は、カーラジオで偶然聞いた番組に心ひかれた。
それはリスナー参加のトーク生番組で、シアトルに住む8歳の少年ジョナー・ボールドウィン(ロス・マリンジャー)が「落ち込んでるパパに新しい奥さんを」といじらしいまでに切々と訴えていた。
続いて電話口に出た父親サム・ボールドウィン(トム・ハンクス)の声が、彼女の胸に響いた。建築技師のサムは、1年半前に妻に先立たれてからのやるせない心境を淡々と語り出し、孤独で眠れぬ夜もあると告白する声にもらい泣きするアニー。その時から彼女の内部で何かが変わった。婚約者のウォルター(ビル・プルマン)を相手にしても楽しくない。
一方、サムは仕事仲間のジェイ(ロブ・ライナー)が心配して、女性との積極的な交際をアドバイスされる。
やがてサムこそ自分にとって最もふさわしい相手だと信じたアニーは、ジョナに手紙を書き、データベースでサムのことを調べ始める。
そんなアニーに同僚のベッキー(ロージー・オドネル)はあきれながらも見守る。
サムは友人たちの紹介でビクトリアという女性とデートするが、ジョナはお気にめさない。
パパにふさわしいのはアニーだけだと考えたジョナはラジオを通じて彼女に呼びかける。アニーはシアトルに向かうが、お互いの顔を知らない彼女とサムは幾度かすれ違っただけだった。
バレンタイン・デーに、ニューヨークのエンパイヤ・ステート・ビルの展望台でのめぐり逢いの約束するメッセージをサムに送ったアニー。
ジョナも「会ってあげて」と頼むが、耳を貸さないサム。親子の仲は一気に悪化し、ジョナはアニーとの約束を果たすため単身ニューヨークに向かう。あわてて追いかけるサム。
そのころ、エンパイヤ・ステート・ビルを望むレストランでは、アニーがウォルターに婚約解消を告げてた。
彼女はやはりサムのことが気になって仕方なく、入口が閉まりかかったエンパイヤ・ステート・ビルの屋上に登らせてもらう。
そこにサムとジョナがいた。初めてアニーは何度か顔を合わせ、気を魅かれた彼がシアトルの男だったとわかり、二人は手に手を取ってビルを後にするのだった。
ナンシー・マイヤーズと並ぶ恋愛映画の名匠ノーラ・エフロン監督が、恋愛映画のクラシック「めぐり逢い」をモチーフに二人の運命的な出逢いと恋を描いた傑作ラブコメディ映画。
パッと見、ロマンチックな恋に恋した言動が多いアニーだが、ロマンチックなキュートなキャラクターに見せているのはメグ・ライアンのキュートなくるくる変わる表情豊かな演技と魅力が、大きい。
息子のジョナを溺愛していて古風な価値観を持つサムが、トム・ハンクスははまっていて、こうした役のイメージが強くなったきっかけの作品。
サムとアニーの縁を結びつけるサムの息子ジョナの奮闘が現代的だけど、サムとアニーが惹かれ合うのが名前も知らないのに何度か顔を合わせて運命を感じ合うという展開でクラシックなのが、余計にロマンチック。
全編に流れるオールディズのスタンダード曲がたくさんのサントラもロマンチックな、クリスマスやバレンタインで見るとさらにロマンチックな気分に浸かれる傑作ラブコメディ映画です。
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