黒猫道

マグノリアの黒猫道のネタバレレビュー・内容・結末

マグノリア(1999年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

2015/03/15
いやー好き!この映画好きだわ!笑
理系チックなかっこいい映像に始まり、計算し尽くされた群像劇って感じなくせに、結局最後は軽くトンデモ展開で終わらせる、この強引さが逆に魅力的。
だから最初に述べたとおり、ぼくはこの映画好きですが、絶対友達とかにはオススメしないタイプの作品。
正直、なんでfilmarksの評価3.8もあるんだろう…2.5とかでもおかしくないと思うんだけどな… だって空からカエル降ってくるんだよ…?
まあ、なんでこんなグダグダ言うかというと、“全く一般ウケしないけどぼくだけは好きな映画”になって欲しかったからなんだろうな笑
“あのひとの魅力はわたし/俺だけが気づいてるんだ!”って思わせるひとが一番モテるのと全く一緒な気がする…笑

それにしても187分、色んなことを考えた。
そもそも登場人物多いからきちんと頭働かせて話についていかなきゃいけないんだけど、かつての天才が今や落ちこぼれて…って話はヘッセの『車輪の下』っぽいなーとか、「Seduce and Destroy」集会面白すぎるやろ…とか、クイズ番組で人気の天才少年はサリンジャーのグラース家のお話っぽいなぁとかとか。
1番オシャレやなって思ったのは、天気予報で次の展開を少し暗示させながら、空からカエルが降ってくるオチへの伏線としても使ってること。
これはなかなか出来ないスマートさ。
あと、この映画の主題としては、やっぱり最初の挿話が最も象徴的で、親の因果を子が回収する的な感じなのかな。子供の方にも充分問題アリそうだけど。
他にもラッパー少年は通称ウジ虫なる男の息子で、あの殺人事件の犯人はウジ虫さんなのかな…とか見れば見るほど色んな発見がありそうだけど、次に観るのはまただいぶ先になりそう。だって好きとはいえ187分はさすがに長い笑。

最後に。そもそもこの映画、ポール・トーマス・アンダーソン監督がエイミー・マンの音楽を映画化しよう!と思って出来た作品らしく、なかなかの音楽重視。セリフ聞こえないんじゃないかって思うほど音量でかいときあるし。でもまあ、そんな監督の思うツボで、映画終わりにエイミー・マンのCDを借りるため、TSUTAYAへ走って行ってしまいました。
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