ひるるく

とっととくたばれのひるるくのレビュー・感想・評価

とっととくたばれ(2018年製作の映画)
3.8
もう冒頭のハンマーがチェ・ミンシクに握らせたくなる笑やつだし、赤と緑を基調としたセット、壁紙やタイルの紋様、調度品などの美術のセンスやそれらを上手く浮かび上がらせる明暗が絶妙な照明、シリアスな展開の中に間延びしたワルツを絡める劇伴などパク・チャヌク愛を感じました。

バイオレンス、ゴア描写もグロい中に独特の演出、映像表現で面白味をスパイスする辺りはタランティーノで、何よもジグソーパズルのピースの様にバラバラだった事柄をクライマックスに向けて因果関係を徐々に明確にしてぴたりと一つにまとめあげて行く群像劇的な脚本はタランティーノ&ガイ・リッチーな爽快さがありましたね。

ある場面での血しぶきの演出やブシューの効果音も椿三十郎ぽくて好きでした、他にも拾いきれないオマージュがありそうで探したいですね。

なんでもロシアのタランティーノ、パク・チャヌクと称賛されている監督の長編初作品だそうで個人的にも好きな物が似通ってそうなので次回作があれば楽しみですね。
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