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Volver a empezar(原題)
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『Volver a empezar(原題)』に投稿された感想・評価

[あるノーベル賞作家の終活] 40点

保守的なアカデミーの他映画祭嫌いによる不思議な選出で毎年飽きもせず界隈をザワつかせる国際長編映画賞だが、特に80年代のイカれっぷり(褒めてます)は凄まじい。全体の出品作品数が今と比べて格段に少ないとはいえ、ノミネートの5本ですらどういう基準で選んでいるか分からない作品が並んでいる。特に受賞作品の中でも日本で公開すらされなかった二作品は海外でも圧倒的不人気を誇り、リスト制覇に狂わされた人くらいしか見ていない。本作品はその一本。原題"Volver a empezar"は"もう一度始める"を意味し、フランコ政権から解放されたスペインの新たなる門出を描いた作品となっている。

主人公アントニオ・ミゲル・アルバハラはノーベル文学賞を受賞した後、長らく離れていた故国スペインへと帰国する。街で旧友と再会して旧交を温め、短いスペイン滞在を満喫する。彼はなぜこの時期になって帰ってきたのか?彼は故国を思いながら亡くなったバークレー校時代のチリ人の同僚の話を聞いて、自身の身にも死が迫っていることから、終活を始めたのだ。ノーベル賞要素が激オシされているのに終活と絡まず、正に"水と油"という関係性なのは残念だが、一度捨ててしまったと同然の故国で終活をすることは、止まった時間を再び動かし"もう一度始める"ことに他ならない。映画は"30年代に生まれフランコ時代を経験した人々"に捧げられているのに、留まった人物ではなく出ていった人物を主人公にしたのは観光映画っぽさを正当化するためにしか思えないが。

と、確かに内容は物悲しく胸に迫るものがあるのだが、劇伴がパッヘルベルのカノン一つだけで、毎度毎度盛り上がったときや風景ショットとかに何回もぶち撒けて感情をベタ塗りするのがダサすぎる。作ってる時に"エモさ"で頭がバグったに違いない。普段映画音楽とかにほとんど言及しない私が言うのもなんだが、もう少し音楽を勉強したほうが良いと思う。

宿泊するホテルのマネージャーが短いアルバハラの旅に度々しゃしゃり出てくるのが本当に邪魔で不可思議。例えば、ホテルに国王フアン・カルロス1世から直々に電話が掛かってきて、ホテルのマネージャーがウキウキで奥さんに自慢する電話を掛けるんだが、そういう非常にどうでもいいシーンがせっかくカノンで盛り上げた物悲しさすらぶち壊している。よくアカデミー賞なんか取れたな(この年は『フィツカラルド』『路』『サン★ロレンツォの夜』が落選している)。
Omizu

Omizuの感想・評価

2.5
【第55回アカデミー賞 外国語映画賞受賞】
アカデミー外国語映画賞を受賞したのに日本で未公開のスペイン映画。モントリオール映画祭でエキュメニカル審査員賞を受賞したものの、国内でも国外でも「不機嫌で空虚」と酷評された。

うん、日本公開されないのも分かる。駄作ではないけど凡作。悪くはないけど良くもない。主演のアントニオ・フェランディス、相手役のエンカーナ・パソの演技はよかった。

アメリカ在住の作家が故郷のスペインへ帰り、旧友や昔の彼女と会う。その最中にノーベル賞受賞の知らせが届くが、彼はある秘密を抱えていた。

アカデミー賞に受けた理由は①主役がアメリカ在住の老人②誰もが知っているクラシックがテーマ曲という二つの要素だろうな。当時のアカデミー会員は高齢化が進み、「終活」がテーマだとよくウケる傾向にあった。『これからの人生』(1977)『追想のかなた』(1986)『海を飛ぶ夢』(2004)『おくりびと』(2008)などがこのパターン。

外国語映画賞というフィルターなしに言ってもお世辞にもいい出来とは言いがたい。短いのに無駄なシーンが多く、音楽の使い方も一辺倒でうるさい。あってないような展開が退屈。

特にホテルの支配人をやけに長く描写しているのが気になる。本筋には何の関係もないのに。短い尺でそんな使うのはもったいなさすぎる。これだけ細かく描いていると言うことは、終盤に何かしらの展開があるのかと思いきや何もない。

最初はカノンの使い方面白いな、と思っていたが、その後も何度も何度も使い回されるのでうるさくなってくる。ここで?と感じる場面も多々。

肝心の旧友、昔の彼女との再会も薄味。会話は面白いところもあったが、懐かしいなと語り合って終わりと何一つ興味を惹く展開がない。

演出はまあいいし、会話も気の利いたところはあった。主演二人の演技はよかった。ただアカデミー賞とるほどではないわな。『フィツカラルド』『路』がノミネートもされずにこれがとるのか…駄作とは言い切れない分なんだかもやもやする。