フジタ

タイヨウのうたのフジタのネタバレレビュー・内容・結末

タイヨウのうた(2006年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

【2020#041】
 雨音薫(YUI)は太陽の光に当たれないXP(色素性乾皮症)という治療法もない病気を患っており、太陽の光を避けるため昼夜逆転の生活を送っていた。そんな彼女の楽しみはギターを弾くことと家の窓から藤代幸治(塚本高史)を見ること。その後薫はついに孝治にアタックし、初めは不審がられるものの徐々に打ち解けあい、二人はついに付き合うことになる。
 しかし、孝治はその後薫の病気について知り、困惑するが、その病気も丸ごと受け入れて薫の歌声をCDとして残すよう提案する。
 薫の病気は進行し、若くしてこの世を去るが、薫の美しい歌声はCDという1つの作品となって世間に、そして孝治や家族の心に残り続ける。


 「若く未来への希望溢れる少年少女の限りある命」を扱うストーリーは個人的に弱く、すぐ感動してしまうのだが本作はそのなかでも頭一つ抜けてよかった。YUIの演技が雨音薫の儚さを際立たせていた。
 かなり重度な病気でも高校生とは思えない落ち着きぶりで、でも自分の好きなギターをあきらめない薫。のらりくらりと生きてきたが、薫のためにと大切なサーフィンボードを売ったりバイトを始めたりとただただまっすぐな孝治。そしてそんな2人への協力を惜しまない親友の松前美咲(遠山愛里)や両親。この作品には悪役が1人もいない。だから、薫と孝治と一緒に2人の夢を自分もひたすら一直線に走っているような気になれる。
 そして遺作の「Good-bye days」。完全にやられた。
 今後フラフラのライブでYUIがGood-bye days歌ってくれること願います。。。
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