回想シーンでご飯3杯いける

オールデイ・アンド・ア・ナイト: 終身刑となった僕の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

2.8
少女の目の前で両親を銃殺するシーンから始まり、その後、犯人が犯行に至った経緯を描いていく。

舞台となるのはカリフォルニア州オークランド。幼い頃から父親のDVを見て育った彼は、同じように、暴力で人間関係を制する大人に成長する。裁判でも反省を見せず、刑務所に入ってからも、沈黙を守り続けている。

黒人街の犯罪社会を描いた「ムーンライト」で主人公の少年時代を演じたアシュトン・サンダースが主演。その「ムーンライト」や、Netflix作品「ビート」と同様に、主人公が音楽(ラップ)に熱意を傾けているのだが、先に挙げた2作品が作品を象徴するほど魅力的な音楽を添えていたのに対し、本作の音楽は平凡なのが頂けない。フィクション作品であれば、もう少し演出を加えるべきだと思うし、ラップももう少し何とかならなかったのか?

題材や雰囲気は好みでずっと画面に釘付けになっていたが、結果的に印象の薄い作品であった感は否めない。