ジョン

TITANE/チタンのジョンのレビュー・感想・評価

TITANE/チタン(2021年製作の映画)
4.3
オンライン試写会にて

とにかく痛そう。刺したりぶつけたり、行為そのものの描写も痛そうやけど、それ以上にひきつる顔とか吐き出されるあれとか曲がったあれとか反応が痛い。そのへんのリアルさが観ている側の痛みを増幅させていたと思う。
そして、この"痛み"というのが作品において重要。女性の妊娠・出産に伴う痛みを表しているのだろうし、そのためにムキムキマッチョを周りに配置するのも頷ける。あと、血が一度も出てきていない気がするけど、どうだったっけか。
一方で妙な優しさも持ち合わせた作品で、ヴィンセントととの生活は欠けたものをお互いが埋め合うようで、少ししんみりとした。そういう意味では愛についての映画でもあるのかな。

映像センスや色づかいは流石。炎一つとっても芸術的やし、指先から水が滴り落ちるのが車のライトに照らされてるのとか堪らん。森を進むシーンも美しかった。冒頭の長回しの威力も抜群。
また、思ったよりコメディ色が強かった。車が跳ねてるのも笑った。

Filmarksさんありがとうございました✨
ジョン

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