『約束の先に待つのは、自らの足で立つ覚悟』
東京を舞台に個性豊かなガールズバンドの活躍を描いたテレビアニメ「バンドリ！」の劇場版は、作中で随一の人気と実力を誇るバンドの約束から自立までにスポットを当てるが、前作以上にコンテンツパワーが映画文脈というものをを殴りに来る青春音楽映画。
音楽性の違いから生じる揉め事ばかりであった前作が嘘みたいにフェスまでの覇道を突き進んで、自分が考えていることが全部台詞になって出てくるだけのシナリオに行間などないが、思えば３ＤＣＧアニメーションは無言が多くを語る表現と相性が悪いのかもしれない。
それでも本人たちをして今までで一番良かったと言わせしめるライブシーンは圧巻の一言であり、セットアップリストがバンドやメンバーの方向性になっている演出はエッモいが、父との原体験を軸とすればみんなをもっとスタァライトしちゃえたはずであった。
鑑賞記録
2021.06.25
イオンシネマ海老名THX認定シアター
→さすが海老名だけあってライブシーンではブチ抜いてくるが、率直に言ってドラマパートの台詞がキッツい。話しているのが美少女でなければ耐えられないレベル。作風としては「プリプリ」のような音を目指すべきだ。
