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僕とコプトとマリア様のkiritoのレビュー・感想・評価

僕とコプトとマリア様(2011年製作の映画)
3.3
【聖母顕現】

1968年。カイロで聖母マリアが顕現した(とされている)。当時「見える人」「見えない人」と明確に分かれたこの事象。
監督がその真相に迫る(迫りたかった)半ドキュメンタリー映画。

ドキュメンタリー映画の本当に面白いところはやはり新しい知識・情報に触れられることであると思う。自分はこの出来事を当然しらなかった。

カイロでは今でもコプト(キリスト教)とイスラム教が対立している。

監督はみんなに反対され(途中でプロデューサーに降りられる)ながらも、当時の話を聞いていくうちに、なぜか「聖母顕現」を再現することになっていく・・・

「絶対に聖母を撮らないとこの撮影は終われない」という監督の覚悟のもと、なぜか住民たちで映画を撮ることになるのだが、その過程がなかなか面白い。
マリアの絵はどれも想像の産物に過ぎないため、マリア役の人にいろんなポーズをとってもらったり、あるいは顕現を観た住人達が驚くさまを撮影し一本の映画にしていく。

1968年にマリアが出現したかどうかという点は結局明らかではないが、それぞれの心に信仰心があれば最終的にはいいというそういう映画。

2020.5.18
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