千年女優

ただ悪より救いたまえの千年女優のレビュー・感想・評価

ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)
3.5
暗殺を生業に裏社会で生きる孤独な男で、日本でヤクザのコレエダを始末して一息ついた矢先にかつて別れた女性がタイで殺害されて知らぬ間に生まれていた娘が誘拐されていると知ったインナム。一方でコレエダの弟で残忍で知られる暗殺者レイが復讐を決意。異国の地で異なる目的で一人の少女を追う二人の姿を描いたアクション映画です。

いずれもヒット作の『チェイサー』『哀しき獣』『殺人の告白』ら硬派なアクション映画で共同脚本を担ったホン・ウォンチャンが脚本に加え監督を務めた2020年公開作品で、同じくヒット作である『新しき世界』のファン・ジョンミンとイ・ジョンジェの再共演も話題になって韓国では公開早々から客足が伸び当年二位の動員を記録しました。

少女奪還を目指す凄腕という近年多い設定ながらさらに二人の暗殺者の邂逅の要素を組み込み、散漫になりそうな所を脚本家出身らしい手際の良さで「キレイ」にまとめ上げます。一方で演出はハードボイルドとやや歪で結果として『マイ・ボディガード』+『ヒート』÷2の域をでませんが、色気ある二人のアンサンブルで惹きつける一作です。
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