実際に起きたトンネル内火災事故を基に作られた災害パニックもの。
何でも、ノルウェーのトンネルには非常口や避難通路が少なく、いざという時の避難は運転手の自己責任とされているらしい。
うわぁ……何それ。ノルウェーに行ったらトンネルには入らないでおこう。まあ、行く予定まったくないですが。
映画の内容は、全長およそ9000メートルのトンネル内でタンクローリーが事故って、燃料に引火、爆発。トンネル内は煙が充満し、取り残された人々はパニックに陥る。救助にやってきた消防隊メンバーの一人スタインは、トンネル内に自分の娘がいることを知り、単身救助に向かうことにするのだが……といった感じ。
ノルウェー産の災害パニック映画は『ザ・ウェイブ』『ザ・クエイク』に続き3作目。すべてに共通するのが、出てくる人間の身勝手さ。人の言うことを聞かなかったり、協力し合おうとしなかったりする人物が必ずいる。これはお国柄なのか? まあ、極限状態で冷静でいられなくなる気持ちもわからないでもないのだが。
で、本作の救出劇にしても、無理矢理感動のストーリーにしようとしてる感が否めない。スタインの行動にしても、管制室のオペレーターの指示にしても、すべてが個人の感情によってなされてしまっている。これはアカン。人命を救いたいという思いを否定するつもりはないが、行き当たりばったり過ぎる。もっと最良の方法があったはずだ。
また、舞台のほとんどが煙の充満しているトンネル内ということで仕方のないこととはいえ、画面が暗くて、何が起こっているのか分かりづらいシーンが多いのも残念。
あと気になったのは、娘の髪の毛の色だな。父親何も言わんのか。