スワヒリ亭こゆう

アオラレのスワヒリ亭こゆうのレビュー・感想・評価

アオラレ(2020年製作の映画)
2.3
あおり運転は一昨年、常磐道にて起きた高速道路であおり運転を繰り返した後、車を停止させて降りてきて殴るという事件が起きましたね。ドライブレコーダーに映った映像が恐怖を感じさせたのを思い出します。
それ以外にも日本ではあおり運転で何度も悲しい事故が起きてますね。
本作の邦題のつけ方に対しては思う事が沢山ありますが、それを言い出すとレビューと話しがズレるのでやめときましょう。


本作はスピルバーグの『激突』へのオマージュが込められてる作品ですね。
『激突』は若い方は観てないかもしれないけど、一度観る価値あると思いますよ!

で、車の運転中にサイコに遭遇してしまい、そこから付き纏われ命を狙われるというカーアクション・サイコスリラーですよね。

クラクションがキッカケでサイコおっさん(ラッセル・クロウ)に追われてしまう。
で、どんどんサイコおっさんがエスカレートしていく…


面白い予感はしてたんですけど、2つ気になるポイントがあったんです。
1つ目は映画冒頭でラッセル・クロウ演じるサイコおっさんが朝の4時に民家を襲い、住民を殺し、家に火を放す。
この一連の行動を冒頭で見せるのはどうなんでしょうか?
ラッセル・クロウがあおり運転をして主人公を追い詰めるのは、この映画を観にきた人はみんな知ってる筈です。
なのに冒頭でサイコおっさんを知らしめる必要性はあったんでしょうか?
この後、このおっさんが何をしても犯罪者というのは知ってる訳ですから後の行動に対しての驚きが半減してしまうのではないですかね💦
2つ目は主人公の母親がだらしないんですよ。
ソファーで寝てるは、寝坊するはで朝から散々なんですね。
それから息子を学校に車で送って行くんです。
急いで行くも渋滞に巻き込まれるんです。
もうこの時点で、主人公がだらしない人間って思ってしまい好きになれないです。
美容師の仕事の予約が入ってるのに寝坊とか最悪です。
で、息子を送って行く途中で急いでる時に青信号なのに走りださない車に向かってクラクション鳴らすんですけど、鳴らし方ね!
もう嫌いだわ〜。
クラクションをファーー鳴らして車の追い越しぎわにファーーーーですよ。
もうこの女、嫌いだわ。
主人公が理不尽なサイコおっさんに襲われるんなら、もう少し私生活から見直さないとダメです。
せめて主人公を好きにさせて欲しいし、逆に嫌いになりました。
これではダメですね。
こういうスリラーは主人公に感情移入出来ないとダメです。


それと冒頭での出来事や会話が伏線になるというのが分かりやすすぎる。
百発百中で分かりましたもん。
これではドキドキも何もないです。


全体的に作りが粗くて面白くなかったです。