捜査に行き詰まったFBIがマスコミを利用して容疑者をでっちあげ情報操作するという恐ろしい話。
でっちあげる側ももちろん、これマスコミ側もどうなの。
裏が取れてない時点での情報、記者は手柄がほしくて仕方ないんだろう。この記者もそうなんだろうけど、ちょっと軽率なんじゃないかな?っていう描かれ方だった。
でっちあげられた方は周囲まで巻き込んで自殺者まで出たりと散々だが、ポールニューマン演じる主人公のしたたかな逆襲が見ごたえあり。
平静を装い記者に接触、協力のふりして自分を陥れた黒幕に対する怒りをぐっとこらえ、じわじわ手を回していくのだけど、本当に表情が絶妙。
怒りを相手に悟られないように、観客にだけ伝わるような表情。
それまでの流れももちろんあってのことだが、これきっとかなり高度な演技力が必要なんじゃないか?と思う。
爽快な仕返しという派手なタイプではない映画だったけど、面白かった。