こまち

太陽がいっぱいのこまちのレビュー・感想・評価

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)
4.1
殺した相手に成りすまして生活する主人公。
犯罪者ではあるけど、フィリップの彼に対する態度を思うと何とも言えない気持ちになる。

画角とか構図もかっこいいし音楽もいい。特に船上のシーンは緊迫感があり60年も前の映画という事実にびっくりするくらい。

リプリーの方の主人公は、陰気臭くて強迫観念的に罪を犯しているような狂気さがあった気がするが、この作品の方はいいように使われ虐げられてきた報復として犯罪に至り、その過程にもスマートさと杜撰さが入り混じっていて、いつかはバレるだろうけど仕方ない、くらいの余裕にも見えた。

アラン・ドロンの魅力が詰まっているし、題名からして詩的な作品。
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