【脚本の美しさが大絶賛されている作品】
とある脚本の書き方を説明している書籍で大絶賛されていた作品。
あまりの絶賛ぶりに興味を持ち鑑賞。確かにきれいな脚本だった!
(コメディなので、深い感動があるわけではないが)
◆概要
ホフマン扮する役者マイケルは才能はあるが仕事がない。そこで女装をしてオーディションを受け、昼メロで女優としてデビューすることに。ところが共演女優に言い寄られ……。男女差別を風刺した傑作コメディ。共演した女優に扮するジェシカ・ラングはアカデミー賞助演女優賞を獲得。
◆魅力的なポイント
①思わず、「バレるな、バレるな」と祈ってしまう状況の数々
・女装してオーディションにうかり、TVドラマに出演する
・そこから、女性の家に呼ばれたり、男性に言い寄られたり...
・絶対に引けない状況に陥る
・文字通り、「バレたらオシマイ」な状況
・そういう状況になると、いくらコメディだと思っていても、バレるな...と祈って見てしまう
②確かに美しい脚本!
・主人公に弱点があり
・最初はそれに無自覚でいて
・その弱点で他人に迷惑をかけ
・TVドラマ業界を舞台にして、変装を納得感あるものにして
・主人公の行動動機を初期は金に設定して
・その後、恋におちて、弱点を解消させるアクションを取らせる
説教臭さが全くなく、テーマを描く良い例になっている
---以下メモ
テーマは、
「男性は女性に向けて、非道徳的な行為を日常的に行っているのではないか?」
モチーフは、
役者×入れ替わり
シチュエーションは、
もしも、王道設定を超越して、男性の内側からの恋の駆け引きを描いたら?それを男性偏重主義者にやらせたら?そんな男が男女両方にモテる状況にぶつかったら?
宿命は、
・男性偏重者の役者
迫りくる危機は、
・共演者の女性に恋する
想定される最悪の出来事は、
・女装しているので気持ちを伝えられない
主人公の求めるものは、
・仕事をして金を稼ぐ
主人公のミッションは、
・女装して役者をこなす
課題は、
内:傲慢で自分勝手で嘘つき
外:仕事なく金無し
解決策は、
・人間的な成長
故にログラインは、
ある男性偏重主義で完璧主義な役者が
役をもらえなくなったことから
女装してTVドラマに出演するが、
共演者の女性に恋をしてしまう