ひでG

トッツィーのひでGのレビュー・感想・評価

トッツィー(1982年製作の映画)
3.5
観たけど、書いていない、書けていない映画をもう一度観てみようシリーズ⑫

映画は時代と共に。
1982年作、絶好調時の名優ダスティン・ホフマンが女装し、繰り広げる抱腹絶倒(古い宣伝ワード💦)コメディ作。

公開後、割とすぐに観たと思う。
面白かったし、当時も好きだったけど、
ロビン・ウィリアムズの「ミセスダウト」と混同して、記憶の棚に仕舞い込んでいた😅

当時の評判も良く、アカデミー助演女優賞やゴールデングローブ賞も獲っているし、翌年のキネマ旬報では読者第一位になっている。

売れない役者のダスティンが仕事を得るために女装し、ドラマの役を得る。

そこから、様々な人たちがドロシー(女装したダスティン)と絡み合い、男?女?両面で袋小路の如く、物語が進んでいく。
あっちを立てれば、こっちは立たずのドタバタ感がテンポ良く、心地良い!

久しぶりに観ても、楽しいよ、、
よく出来ていると思うよ、、

ただ、初見時のように、心底楽しめなかった、、どっか棘のように引っかかるものがある。

女装自体が珍しくはなくなった、いや一つの表現としても認められてつつある今、
名優がそれをしたことだけではインパクトに欠けてしまう。
(LGBTの役をやるのと、今回はちょっと違うし、、)

さらに、男であるドロシーが、撮影現場のセクハラ的なものに対して、抗議し、爆発したことで、改善され、人々(特に女性)が目覚めていく、というお話、、んん、古いかな、

つまり、変化は常に男性の力でもたられるものっていう、観念がアメリカでも40年前は当たり前だったという証のような気がする。

ここに登場する本当の女性たちが魅力的に思えない。ドロシー自身も単に外見の変化だけで、本当に女性の気持ちや立場を理解しようとは描かれていない。

「キングコング」の掌のジェシカ・ラングが本作でアカデミー助演女優賞をもらったけど、正直あまり魅力的な役柄には感じなかったなあ、、

同じような内容を今撮ったとしたら、もっといろいろ配慮するべき点が出てくるだろう。
時代の変化と映画、みたいなものを感じさせてくれた再見だった。

でも、と言うても、やっぱり面白かったよ!
特に好きな場面は、ドロシーが男として、ジェシカ・ラングを見る瞳の男っぽさ!😅
さすが!ダスティン!
ひでG

ひでG