『辿り着いたその先に、もっと広い世界が待っている』
亡き友との約束を果たすため天下の大将軍を目指す少年が本物の戦場に挑む佐藤信介監督作品は、前作を超えるスケールでキャラクター映画から大局的なテイストへと大胆に変化させ、超大作においてこの国の唯一王は既に決していることを示す歴史スペクタクルの傑作。
前作を観ていなかったり僕みたいな高一で世界史受験を諦めた人にも親切な導入はセンスの塊で、やはり自分が気持ちいいよりも観客に魅せることに徹しているテンポが正義であって、展望がありすぎる故にごちゃっとしてしまったラストを絞れていれば最高傑作だった。
一人でハリウッドのポリコレ全員倒せそうな清野菜名が素晴らしい上で僕には山﨑賢人が本命で、先陣切るのがＩＷのキャプテンとブラックパンサーよりもブッチギリで俺強すぎるし、原作からオミットされたかもしれない感情を伝う濃密な芝居こそ実写化冥利に尽きる。
鑑賞記録
2022.07.15
イオンシネマみなとみらい8
→先週のラブ＆サンダーがすごく良かったので二週連続ハマのオススメへ。やはりハリウッドクラスのマスターまでとはいかずとも、劇伴もよく溶け込んでおり最近の大作邦画とは一線を画す。シンプルに映像が暗いというのは残念だが特殊フォーマットではどうだろうか。
